木のぬくもり、魅力を来場者に発信 音更町道の駅

2022年05月06日 17時00分

FM認証受けたカラマツ活用

認証材が温かみのある空間を作り出す

 音更町の新たな道の駅は、木のぬくもりで来場者を出迎える。4月15日に開業した道の駅おとふけ(通称・なつぞらのふる里)は、森林の適切管理を示すフォレスト・マネジメント(FM)認証を受けた町内森林カラマツ(認証材)を活用。緑の循環認証会議(SGEC/PEFCジャパン)の「建屋構造材部分認証」を受け、道の駅では初めて認証材利用を公的に認められた。町は地元木材の魅力周知と林業への関心向上に期待する。

 認証材は、将来への持続性や森林を無駄に伐採していないかなどを審査し、FM認証を受けた森林の木材を指す。利用を証明するには、適切な加工・流通の認証(CoC認証)工場などを通す必要があるが、CoC認証を取得していない業者を通しても証明可能だ。

 音更町と施工者の宮坂建設工業・村上土建開発工業・ジオックス共同体は、着工前にプロジェクトを立ち上げ、建屋構造部材部分認証の取得に向けて方針をまとめた。

 はじめに十勝大雪森林組合が立木を調達。集成材化に向けて物林が受注し、オホーツクウッドピアが製作した。プレカット加工は、よつばハウジングが担った。

 審査機関であるSGSジャパンが一連の流れによる認証材の使用を確認。報告を受けたSGEC/PEFCジャパンが登録した。

 使用した木材106m²のうち認証材は81m³。梁や桁、母屋など来場者の目に付きやすい場所に使って触れ合えるように工夫した。

 小野信次町長は「適切に管理してきた歴史が認められた。品質が良いと知ってもらう機会になる」と期待。町農政課林業係の担当者は「地元の木を知り、興味を持ってもらえたら」と話した。

 道の駅おとふけはW一部S造、平屋、延べ1960m²の規模。敷地南側にはNHK連続テレビ小説「なつぞら」のロケセットを設けた。


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