雨竜川広域基幹改修は継続審議
道は20日、2022年度第2回公共事業評価専門委員会を開き、国に23年度着手を要望する事業費10億円以上の大規模公共事業などを事前評価した。34地区を対象に事業の必要性や効果を検証した結果、3・3・26愛国北園通整備(釧路市)など33地区が妥当であると判断。農政部が挙げていた、ため池整備茂平沢第一地区(当別町)は対象から取り下げたため評価せず、建設部所管の雨竜川広域基幹改修(幌加内町)は事業内容の妥当性が十分説明されていないとして継続審議とした。
建設部所管は、道路改築2地区、広域河川改修1地区、都市計画街路3地区の計6地区が対象で、広域基幹改修以外の5地区の妥当性を認めた。
雨竜川広域河川改修は、堤防新設や河道掘削によって河積を拡大させ、浸水被害を防止する事業。総事業費330億円を投じ、築堤3万5700m、掘削3万7800m、護岸3万2800mなどを施工する。委員は遊水地など代替案の可能性や護岸の整備量が多い理由などを質問したが、十分な説明ではなく事業内容が適当かを確認する必要があると判断し、継続審議することとした。
道路改築では、上庶路庶路停線(白糠町)、仮称・共和北インター線(共和町)の整備を構想。上庶路庶路停線は西庶路市街地においてJR根室本線と交差している本岐跨線橋の架け換えを考えており、事業概要は延長560m、幅員8・5+2.5m、新橋69.1mなど、総事業費は21億円を試算している。
都市計画街路のうち3・3・26愛国北園通は、新釧路川をまたぐ橋梁を新設する事業。概要は延長600m、幅員が一般部、橋梁部ともに22m、橋梁331mなどで、総事業費は102億5200万円に上る見込みだ。
農政部所管は農地整備経営体育成型1地区、中山間地域型14地区、水利施設等保全高度化の畑地帯総合整備型5地区、畑地帯総合整備中山間地域型2地区、基幹水利施設整備型が1地区、農地集積促進型2地区、ため池整備1地区、草地整備型公共牧場整備1地区の計27地区、水産林務部所管は漁港海岸保全高潮対策1地区が対象。
農政部の中山間地域型富士地区は、区画整理197ha、用水路950m、排水路1448mなどを計画。環境保全対策について意見交換する環境情報協議会を実施していないことから、今後開催する協議会を経て計画に変更があった場合は公共事業評価専門委員会に報告するよう付帯意見を付けた上で妥当とした。