渋滞解消やバリアフリー 津波避難路機能の確保求める
室蘭市は、室蘭地方総合開発期成会の2023年度重点開発要望に道道中央東線寿橋改築を新規要望として挙げた。現橋は橋長242m。市内東地区と中島・東明地区を結ぶ津波避難路としての機能が求められる一方、朝夕の渋滞発生やバリアフリー未対応を課題に挙げ、架け換えを含めた検討が必要とした。
寿橋はJR室蘭本線で分断された両地区を結ぶ立体交差施設。地区間のJR沿線で自動車が通れるのは同橋のほか、道道室蘭環状線鷲別アンダーパス、国道37号太平橋の3カ所しかなく、朝夕の通勤時間帯には慢性的に渋滞が発生する。
太平洋に面する東地区は大部分が津波災害警戒区域。要望によると、津波避難路として機能させるには橋前後の路線拡幅や交差点を改良し渋滞が起きない路線とすること、橋へのスロープ設置や歩道拡幅などでバリアーフリー化を実現することが必要とした。このため、現位置での路線維持を前提に架け換えを含めた検討を求めている。
現橋は、幅員が車道11m、歩道が2.65mと2.25m。上部が単純合成版桁と鋼3径間連続非合成箱桁、下部が逆T式橋台と壁式橋脚で、1966年に完成した。