縄文時代へタイムトラベル―。函館市は管理する史跡垣ノ島遺跡で、スマートフォンやタブレット端末を使用し、拡張現実(AR)や仮想現実(VR)で遺跡の情報を体験できるデジタルコンテンツを27日に公開した。観光客増に期待している。
臼尻町416の4にある同遺跡は、紀元前7000年―紀元前1000年の約6000年間にわたって使用された縄文時代の集落跡だ。国内最大級の盛り土遺構や副葬品の足形付土版などが発見されたため、2011年に国の史跡に指定。21年には北海道・北東北の縄文遺跡群として世界文化遺産に登録された。
世界遺産登録後、多くの観光客が訪れるようになったが「案内板を増やしてほしい」「見どころが少ない」などの声が寄せられた。
コンテンツ導入により、体験スポットでスマホ、タブレットをかざすと画面上に縄文時代の竪穴住居などが表示され、遺跡と重ね合わせて当時の様子を疑似体験できる。音声ガイダンスも付いている。
来場者は「遺跡が分かりやすく学べ、面白かった」などと話していた。(函館)