旭町の科学センター移転も計画
苫小牧市は、検討委員会で策定作業を進めている苫小牧駅周辺ビジョンのエリアコンセプト案として2案をまとめた。いずれも駅前をシンボルゾーンとし、シンボルビルを建てるほか、南北通路や交通広場などを設ける。また、旭町にある科学センターを駅前に移転する方向性を打ち出している。
エリアコンセプト案は、「学び、気づき」と「暮らし」が出会う街をテーマに作成。0歳から100歳まで誰もが主役になれるまち、「競争」から「共創」のまちなどを目指して施策を展開する。
検討会の議論を踏まえ、市は中間報告としてA、Bの2案をまとめた。A案は、さまざまな施設をバランスよく配置する〝バランス型〟、B案はアクティブスポーツの体験など、苫小牧らしいアクティブフィールドゾーンを設ける〝らしさ打ち出し型〟としている。
両案とも駅前はシンボルゾーンとし、商業やホテルなどが入るシンボルビルのほか、市役所サテライトや科学センター(サイエンスパーク)、次世代環境配慮型オフィスなどを設置。交通・モビリティゾーンには次世代交通の拠点となるモビリティハブや拠点性が高く使いやすい交通広場、景観と環境に配慮した大型立体駐車場を設け、駅の南側と北側を結ぶための南北通路を整備する。
文化・交流ゾーンに市民文化ホール、ウォーカブルゾーンにストリートテラスや街なかアートなど、健康・福祉ゾーンには多世代交流型集合住宅や家のような居心地の介護施設などを設ける。
A案はこのほか、体験・気づきゾーンや多世代交流・学びゾーンを設け、駅前キャンプフィールドや防災拠点にもなる公園、冬でも遊べる屋内型公園などを整備する。
B案は、A案で示す体験・気づきゾーンと多世代交流・学びゾーンに代わり、アクティブフィールドゾーンを設置。アウトドアオフィスやスケートボードなどのアーバンスポーツが楽しめるパークなどを設置し、苫小牧らしさを打ち出す案としている。
市はこの2案を25日に開催予定の苫小牧駅周辺ビジョン策定検討会に示し、議論を深める予定だ。