23年に十勝川治水100年 防災意識向上へ記念碑

2022年10月05日 16時45分

記念事業実行委が初会合で計画

 2023年に十勝川の治水事業着手から100年を迎えるのに合わせ、十勝川治水100年記念事業実行委員会は記念碑の建立を計画している。設置場所は帯広市大通北2丁目にある十勝川インフォメーションセンター周辺で、23年秋の除幕式を予定。記念式典とともに先人の偉業を後世に伝え、防災意識向上につなげる考えだ。

 実行委は帯広開建、十勝総合局、帯広建設業協会などで構成。各機関・団体が連携し、流域のさらなる発展に向けた取り組みを進めるのが目的だ。

 4日、帯広市内のとかち館で初会合を開いた。記念事業案によると、記念碑建立のほか、23年度に十勝川インフォメーションセンターの改修を検討。内容は未定だが展示物を改める考え。管理者は年度内にアダプト制度で公募する。

 帯広市内のよつ葉アリーナ十勝では、23年秋に建設業関係者ら250人を集めた記念式典を開催。このうちシンポジウムには一般来場者含む500人の参加を見込み、基調講演と「仮称・十勝川を次世代へ引き継ぐために」をテーマにパネル討論をする。

 1973年に発刊した十勝川治水史は、続編を発刊する予定だ。72―2021年までの治水事業や災害を網羅し、シンポジウム会場で配布。このほか地域連携イベントとしてインフラツアーやパネル展などを企画する。

 会合で出席者から「地域住民とともにインパクトのある事業をすべきだ」「子どもを巻き込んだ取り組みも必要」などの意見が出た。2回目は11月を予定する。

 帯広開建は治水100年を記念してステッカーを製作。小林幹男部長は「治水の歴史、流域の発展を振り返り、地元の皆さんとお祝いしたい」と意気込む。

治水100年を記念して帯広開建が製作したステッカー

 十勝川流域では1883年からの開墾で伐採が急激に進み水害が頻発。1923年に国が帯広市に十勝川治水事務所を設置し、治水事業が始まった。下流部の湾曲解消や新水路の掘削、樋門整備などを進め、治水安全度の向上に努めてきた。


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