排水処理施設設備更新へ
壮瞥町は、団体営農業集落排水施設整備強靱化型仲洞爺地区の2023年度着工を要望している。真空式管路システムを採用する仲洞爺農業集落排水処理施設の電気、機械を更新し、流入水量などのデータを久保内農業集落排水処理施設で一元管理する体制を整える計画。総事業費は採択時から1200万円増の2億6000万円となる見通しだ。
仲洞爺72の67にある仲洞爺農業集落排水処理施設は1997年に供用開始。滝之町と久保内の農業集落排水処理施設と共に町の汚水処理を担う。
仲洞爺はRC造、平屋の本体と真空ポンプ室で構成。道内では珍しい真空式管路システムを用い、地区内の汚水を回分式活性汚泥方式で処理している。処理能力は日量最大182m³。
事業は老朽化に伴う設備更新などを目的に22年度に採択された。実施設計を北海道土地改良事業団体連合会で進めているが、事業量の精査に伴い総事業費が増額する見通しだ。
23年度は電気を先行し計装盤や監視装置、24、25年度は機械の圧送ポンプやブロワーなどをそれぞれ更新する計画。機械は既存設備と同規模を想定し、2台ある圧送ポンプは毎分1m³の能力とする。
仲洞爺、滝之町、久保内の3施設の流入水量、稼働状況などを久保内で一元管理する体制も整える。処理能力は滝之町(日量最大584m³)が最大だが有珠山噴火で被災する可能性があるため、17年に久保内(同182m³)に中央監視装置を新設して滝之町のデータを伝送している。今回の事業で仲洞爺を組み込む方針だ。