22年度上半期ゼネコン道内受注高ランキング 首位は大成

2022年11月09日 08時00分

 北海道建設新聞社は、2022年度上半期(4―9月)のゼネコン道内受注高ランキングをまとめた。302億7800万円を受注した大成建設が首位となった。前年度同期の447億円を下回ったものの300億円台を確保。調査の集計方法を暦年から年度に変更した07年度以降では過去4番目の金額となった。上位50社の受注総額は、3659億8800万円で前年度同期比で1.6%微減した。

 首位の大成建設は302億7800万円で第1四半期(4―6月)に引き続き首位を守った。第2四半期(7―9月)は既存工事の設計変更などにより民間建築で39億円増加した。

 岩田地崎建設が269億5400万円で2位。民間は札幌市内の特別養護老人ホーム、公共は北広島市の防災食育センター建築主体を共同体メインで請け負った。民間土木は52億5200万円で過去最高額だった。

 3位の中山組は223億5400万円。主な受注案件はクリーンリバーフィネス北1条イースト新築や石狩川改修補償北村遊水地新第8支線用水路移設。

 宮坂建設工業が4位。総額は186億4600万円で過去最高額に。土木は帯広開建の十勝川改修工事や室蘭開建の鵡川沙流川改修など、建築は札幌みらい中央青果の物流拠点施設新設など請け負った。

 伊藤組土建が149億5800万円で5位。さっぽろ高齢者福祉生活協同組合によるイリス苗穂新築や石狩西部広域水道企業団の札幌ポンプ場・分水施設新設などを共同体メインで獲得した。

 6位は岩倉建設で131億7800万円。伊達市の伊達小校舎改築を共同体メインで受注した。

 鹿島は7位で131億5200万円。直近3カ月で土木は公共で10億7400万円、民間で26億6200万円、建築は民間で46億7700万円伸ばした。

 8位の砂子組は過去最高となる131億2600万円を計上。札幌開建発注で石狩川改修の北村遊水地豊里西工区周囲堤や江別市ほか築堤ほか盛り土を計上。建築では、ほくたけグループのモルスが手掛けるサービス付き高齢者向け住宅新築があった。

 清水建設は107億8600万円で9位に。主に建築で上富良野町立病院改築やJRタワー支障移転工事、JRタワー・地下鉄東豊線さっぽろ駅接続工事を請け負った。

 前田建設工業は前期の23位から10位にランクアップ。総額は105億2100万円で過去最高額となった。札幌市内で大型のマンション工事を受注したことが大きい。

 上位50社の道内業者は33社と2社増え、受注額は13.9%増の2406億5000万円。全体の65.8%を占め、うち石狩管内業者が3割、十勝管内業者が1割という状況。道内企業で官庁土木の割合は83.8%に達する一方、民間土木だと25.5%にとどまり道外ゼネコンのシェアが大きい。建築は、官庁が88.1%、民間が60.9%を占める。

 分野ごとの上位5社は、官庁土木が①中山組②岩倉建設③道路工業④砂子組⑤松本組、民間土木は①大成建設②岩田地崎建設③鹿島④NIPPO⑤日本道路、官庁建築が①伊藤組土建②岩倉建設③新太平洋建設④丸彦渡辺建設⑤宮坂建設工業、民間建築は①岩田地崎建設②宮坂建設工業③前田建設工業④清水建設⑤伊藤組土建となっている。

 上位50社の受注総額のうち、土木部門は1640億1200万円。07年度以降で最高額だった21年度をさらに3.7%上回った。官庁土木が5.8%減の1144億4800万円で過去3位、民間土木は34.9%増の495億6400万円で過去2位についている。

 建築部門は2019億7500万円で5.4%減少。官庁建築は330億8500万円で17%上昇したものの、民間建築は1688億9000万円で8.9%下回った。

 官庁は土木、建築を合計して1475億3300万円となり1.5%の微減。民間も2184億5400万円と1.6%減った。

 回答した51位以下を含む1社当たりの平均受注額は22億7500万円。前年度同期から0.8%微減した。

 北海道建設新聞2022年11月8日付1面には、ゼネコン道内受注高ランキング1位から50位までの企業の受注額や内訳などをまとめた表を掲載しています。また、6、7面には51位以下の企業を掲載しています。閲覧は新聞本紙をご覧ください。

このほか、e-kensinプラス「ゼネコン受注高」コーナーでもexcel形式でデータを公開しています。


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