23年4月開校 中学開校計画も視野に
長沼町の旧北長沼小校舎を利活用して開校を目指す、学校法人学びのさと自由が丘学園(細田孝哉理事長)設立と、私立まおい学びのさと小学校設置の各認可が、21日の北海道私立学校審議会で了承を得た。同学校法人は認可決定後、学校法人を登記する。空知管内初の私立小学校として、2023年4月に開校する。旧北長沼中を私立中学校として開校する計画も視野に入れ、全国から問い合わせがあることから、将来的に寮設置も検討する考えだ。
同小は、1学年の定員を20人とし初年度は1―4年で開校。札幌方面からの通学を見込み、スクールバスを運行させ送り迎えする。
文部科学省によって定められた学習指導要領に沿って、プロジェクト単位の体験学習を構築。学年の壁をなくし、縦割りで1年を通して活動する。不登校児童が通うフリースクールではなく多くの子どもたちに選択肢を与えるのが創立理念。
NPO法人まおい学びのさと(細田孝哉代表理事)が、19年に東2線北15にある旧北長沼小と、隣接する旧北長沼中について、町と無償借用の協定を交わしている。
20年3月に閉校した旧北長沼小は1969年建設で、耐震改修済み。校舎(RC造、3階、延べ2712m²)の3階に屋体(605m²)を配置。敷地面積は2万4160m²。
14年3月閉校の旧北長沼中は校舎(RC造、2階、延べ1707m²)と屋体(RC造、平屋、延べ662m²)で、80年に建設。耐震診断の結果、耐震問題なし。敷地面積は2万5099m²となっている。
旧北長沼小は私立小学校設置認可の決定後、登記した学校法人と町が借用を契約する。旧北長沼中は小学校4年生の中学校進学に合わせ、26年4月に私立中学校開設を予定。24年度の設置計画、25年度の設置認可を目指す。
旧北長沼小校舎は現時点で改修の予定はないが、旧北長沼中は閉校後8年以上経過しており、劣化状況を確認する。
NPO法人まおい学びのさと事務局は「家族で移住を考えている方もいる。地域の自然を生かした体験学習で、子どもたちの可能性を伸ばしたい」と話す。町政策推進課では「私立小学校新設で、地域活性化のほか、移住による人口増や町の認知度の高まりなど期待が大きい」としている。