十勝農業協同組合連合会が帯広市内で建て替えを進めていた農協連ビルが完成した。延べ面積は旧ビルの約1.7倍で広々としたスペースを確保し、業務効率の向上につなげる。2日に現地で竣工式を開き、施工者や設計者ら約90人が参加。完成を祝った。
新ビルはS造、5階、延べ9512m²の規模。免震機能を確保するため、極寒冷地でも効果を発揮する鋼製レンズ状の球面すべり支承を採用した。
1―3階には十勝農協連やホクレンが入居する予定。4階には会議室を4室構え、5階は機械室となる。
外観は、日高山脈をイメージしたデザイン壁。三菱地所設計の井出恵士代表取締役常務執行役員は「十勝の自然を育む大地、土をモチーフにした」と説明する。
建設地は西12条南6丁目3の1で、柏林台通に面する。西側には帯広競馬場があり、窓からは日高山脈が望める。
今後、引っ越し作業を進め、19日から全面的に業務を開始する予定だ。
式典のあいさつで若園則明会長は「使いやすさを念頭に置いて設計してもらった。農業経営の安定化に向け取り組む」と決意を新たにした。
施工した清水建設の中川收北海道支店長は「食と観光の中心である十勝で、プロジェクトに参加できて良かった」と完成を喜んだ。