道北・空知で広がる市町村入札参加資格共同審査

2022年12月09日 16時40分

23・24年度は3割の19市町参加 23市町村が次回検討、対象に物品望む声も

 北海道建設技術センターが受け付ける建設工事等の市町村入札参加資格共同審査で、上川・宗谷・留萌・空知管内の計65市町村中、3割に当たる19市町が2023・24年度の共同審査に参加する。今回は参加を見送ったものの、次回25・26年度の新規参加について「検討中」「検討する」「検討したい」が23市町村に上っており、今後さらに共同審査が広がりそうだ。

 12日から受け付けを開始する23・24年度の共同審査は、上川管内が旭川市、士別市、富良野市、鷹栖町、東神楽町、東川町、上富良野町、中富良野町の8市町、留萌管内が小平町、羽幌町の2町、宗谷管内が稚内市、浜頓別町、中頓別町、枝幸町、利尻富士町の5市町、空知管内が赤平市、深川市、長沼町、新十津川町の4市町が参加している。

 このうち前回21・22年度試行からの継続は、上川管内で旭川市と富良野市、上富良野町、中富良野町、宗谷管内で利尻富士町、留萌管内の羽幌町の6市町で、いずれも業務の効率化になると判断した。

 継続して参加する羽幌町は「紙申請を確認し、判を押して送り返すという作業がなくなっただけでもかなり楽になった。必要な書類が全てそろった状態で役場にデータがくるので、書類漏れの心配もない。物品・役務も対象になればと思うが、現状メリットしかない」と話す。

 新規参加は13市町。行政と業者の双方にとって手続きの簡素化、事務コスト削減、人手不足解消、紙資料削減など業務の効率化が主な理由となっている。

 新規の鷹栖町は「資格審査の時だけ増やしていた人件費の削減につながる」、士別市は「提出書類からデータ処理する際にかなり時間を要していたが、ペーパーレス化で手間が省ける」と期待。枝幸町は「多数の書類を一括で受け付け、業者にとっても一つの書類で複数の発注者を選択できるなど効率化が図られる」と話す。

 赤平市は「書類の簡素化・省力化で、担当者が代わっても引き継ぎが容易になる」と判断。これまで建設工事、設計や役務を含む委託、物品でそれぞれ申請受け付けしていたため、今回は建設工事のみで参加している。

 一方、今回の不参加は46市町村で「建設工事等が電子申請で、物品(役務)が紙申請だとメリットが少ない」「件数が少ないため、費用対効果が得られない」「従来通りで問題なく対応できる」などが主な理由となっている。

 電子と紙の両方の申請を扱うことの手間のほか、年間費用(政令指定都市以外の市で税抜き25万円、町村で税抜き22万5000円)が負担につながっているようだ。

 その他、豊富町は「中間年は受け付けておらず、その期間もシステムに対してコストをかけるというのは見合わない。さらに、このシステムの話がきたのも年度途中で急で対応できなかった」と説明する。

 留萌市は「市内業者は市税や消費税の未納がないことの証明書を提出してもらっている。共同審査に参加したとしても証明書類の提出は必要となるため、業者の負担を増やしてしまうのではと懸念した」と不参加の判断理由を話す。

 今回は見送ったものの次回25、26年度の共同審査の参加について、物品(役務)が対象となることの条件付けや、周辺自治体の動向なども含めて「検討中」「検討する」「検討したい」は合わせて23市町村に上る。

 当麻町は「検討中で、物品役務も対象になればすぐにでも参加したい。工事・設計のみのままでは参加しないのが町の方針」、占冠村と南幌町は「物品・役務も電子申請で対応できるようになれば参加を検討したい」と条件を付ける。

 名寄市は「上川管内で参加していない唯一の市。周辺自治体の事例なども踏まえ、前向きに検討したい」、礼文町は「導入した利尻富士町の話も聞きつつ、検討を進めたい」、留萌市は「はっきりとした時期は決まっていないが、他の市町村の様子を見ながら参加を検討したい」と周辺市町村の動向を見ながら検討する考えだ。

 北海道建設技術センターは共同審査について、21・22年度の試行から今回の23・24年度の本格実施で、二度手間となっていた原本(紙)送付を廃止し、受付期間の延長、添付ファイルサイズの緩和などを改善。今後も自治体が参加しやすいように改善を図る考えだ。不参加の要因の一つとなっている物品(役務)の共同審査についても「時期は現段階で未定だが、建設工事等と併せて受け付けできるよう検討中」と話している。


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