道立北の森づくり専門学院の1年生伊藤英典さんが1月31日から2月3日まで、高野林業(本社・新ひだか)でインターンシップに取り組んだ。伐倒や集積作業をし、林業を肌で学んだ。
インターンシップは学院生の就業イメージの構築をはじめ、社会人としての心構えや学習意欲の向上を目的に全道で実施している。
伊藤さんは札幌でプログラマーとして働いていた。就職相談会で林業に魅力を感じ、学院に入学。造林業界への就職を目指している。
新冠町泉地区にある新ひだか町有林の一部を使用して作業した。伊藤さんは「冬の新冠に来るのは初めて。雪が少ない」と普段との作業環境の違いに驚いていた。
日蔭大典さんがチェーンソーを入れるこつや受け口、追い口の入れ方など一つ一つ指導。伊藤さんは安全を確保しながら幹周数十cmのカラマツの根元にチェーンソーを入れ、事前に決めた方向へ慎重に切り倒した。
伐倒の方法だけではなく、朝会や現場での安全意識、他の作業員との連携方法、安全行動の重要性を学んだ。
日蔭さんは「うまく伐倒方向に倒せていた。安全確認もしっかりできていた」と評価した。
伊藤さんは「学院では練習を含めトドマツ、アカエゾマツなどしか切ったことがなく、カラマツの堅さに驚いた。樹木の太さが変わる分、チェーンソーの入れ方を工夫しなければいけない」と作業の難しさを実感。「雪が少ないので夏場の伐倒練習と同じように作業でき、落ち着いて狙った方向へ倒すことができた」と振り返り、現場での作業に充実した表情を浮かべていた。
高野真弦代表取締役は「実際に作業することで、より林業に興味を持ってもらえたらうれしい。学院は伊藤さんを含め優秀な人が多く、林業の今後がとても楽しみ」と伊藤さんの作業を見守っていた。