毎週日曜日の夜、テレビ朝日系列の音楽番組『関ジャム 完全燃SHOW』を楽しく見ている。前回の特集はK―POP(韓国ポップス)のガールズグループだった。華やかで精度の高いダンスと歌唱力に定評がある
▼昨年末のNHK紅白歌合戦にも3組が出場していた。年配の方々の中には、なぜ日本でこんなにK―POPが押されているのかと、いぶかしんでいる人もいよう。若者を中心に今、大人気なのである。何を隠そう当方も2010年に日本デビューしたガールズグループの草分け的存在「少女時代」のファンだった。ただ、半導体を巡る貿易摩擦や韓国海軍艦艇の海上自衛隊艦へのレーダー照射、「元徴用工」訴訟など日韓間に次々ともめ事が起き、韓国の不誠実な態度にすっかり熱が冷めてしまった
▼少女時代に罪はないが、こればかりは気持ちの問題だから仕方がない。他の国の文化を楽しめるのも、友好な関係があってこそである。さて今度は、長く両国に刺さっていたとげが抜けるだろうか。韓国が6日、韓国最高裁が日本企業に賠償を命じた元徴用工問題の解決を図るため、政府傘下の財団が賠償を肩代わりすると発表。日本も受け入れる意向を示した。関係改善の端緒とするもので、貿易や安全保障も正常化させる狙いらしい
▼要は水に流そうという話だが、煮え湯を飲まされ続けた日本には割り切れぬ思いの人も多かろう。とはいえ韓国との間に垣根のない若者の姿が理想なのは確か。韓国の政権が代わった今はいい機会でもある。筋を通しながらも前へ進む潮時なのかもしれない。