浦臼町の多世代交流施設着工　妹背牛で温泉施設大規模改修

　空知管内24市町の2023年度予算案がまとまった。総額は前年度当初比2.7％増の4181億8436万4000円。一般会計は1.2％増の2425億8207万1000円で、同会計に占める普通建設事業費は9％減の272億3868万9000円となった。主な事業を見ると、浦臼町が5月着工の多世代交流施設建設、妹背牛町が妹背牛温泉ペペル大規模改修などを計上している。

　4月に首長選を控えた自治体などが多く、9市町が骨格編成。着工に向けては、歌志内市が児童センター等一元化施設建設で実施設計、ＪＲ深川駅周辺複合施設整備で23―24年度の基本・実施設計を進める。

　小中学校整備で、長沼町は長沼小中統合の新校舎建設の基本設計、月形町が義務教育学校建設の基本設計にそれぞれ取り組む。

　企業誘致促進に向けては、南幌町が準工業用地等整備で造成や下水道管渠などの実施設計を進め、24年度の着工を予定。栗山町は新たな工業団地として、第5期工業団地を造成する。

　各市町の事業概要は次の通り。

　夕張市　4月に市長選を控えるが、財政再生団体であるため、財政再生計画を基本とした予算編成。模擬坑道復旧はスプリンクラー設置など安全対策を施し、10月再開を目指す。移転改築する市庁舎整備は、基本構想・基本計画策定を進め、用地関連調査に取り組む。

　岩見沢市　道路新設改良は、南町3丁目中2号線など道路改良舗装16路線のほか、開拓橋などの橋梁長寿命化、道路照明灯ＬＥＤ化、防塵処理、側溝整備を施す。都市計画道路整備として、西20丁目通Ⅱ期工区で用地確定測量、補償費算定、用地購入・物件補償などを進める。

　美唄市　橋梁新設改良は松田橋など5橋の補修設計、10線橋と入初橋の2橋を補修。安田侃彫刻美術館アルテピアッツァ美唄の整備は、アートスペースの実施設計とギャラリーの外壁、内部改修などを予定。公住いなほ団地、南美唄団地、進徳東団地の建て替え・移転集約で、基本構想策定に取り組む。

　芦別市　公住ことぶき団地建て替えに1億1760万3000円を計上。ＲＣ造、2階、1棟12戸を建設する。新規事業として、公共施設ＬＥＤ化に1億439万8000円を措置した。

　赤平市　4月に市長選を控えた骨格編成。継続事業が多く、普通建設事業費は8.4％増加。公営住宅長寿命化に3億9037万5000円を盛り、新光団地と緑ケ丘第一団地を整備する。

　三笠市　4月に市長選を控えた骨格編成。下水道事業で、5カ年整備を見込む公共下水道事業雨水管渠増強の初弾として、延長240ｍの雨水管を布設する。三笠浄化センター更新では、沈砂池ポンプなどの更新に取り組む。

　滝川市　4月に市長選を控えた骨格編成。西町幸町152号線改良舗装ほか道路新設改良事業費に3億7650万2000円を計上した。ＪＲ滝川駅前周辺整備は予算に組み込まず、今後の肉付け補正などで盛り込む。

　砂川市　4月に市長選を控えた骨格編成。道路橋梁整備に1億7035万9000円を計上した。砂川駅前地区整備の工事費は今後盛り込むとし、普通建設事業費は61.3％減の6億1665万7000円となった。

　歌志内市　児童センター等一元化施設建設は実施設計を進める。義務教育学校整備で校舎外壁改修、エアコン増設、公営住宅の文珠高台団地2棟26戸の屋上防水・外壁塗装、筍沢線路肩法面復旧など道路改良、舗装・改修などを盛り込んでいる。

　深川市　ＪＲ深川駅周辺複合施設整備に5986万2000円を計上。内訳は、23―24年度の基本・実施設計委託料4000万円、測量・各種調査等1900万円となっている。

　南幌町　南幌中屋体改修は窓や屋根防水、外壁などの改修。スポーツセンターは屋根防水改修や館内照明器具ＬＥＤ化などを実施する。準工業用地等整備で実施設計を進める。

　奈井江町　8月着工の新庁舎外構工事費に1億1867万円を盛った。2カ年で工事を進めている庁舎建設費の計上で、普通建設事業費は73.7％増の19億3585万6000円となった。

　上砂川町　福祉医療センターの設備改修に5740万円、中央ふれあいセンターの外壁と屋上防水改善に4800万円を計上。特別会計では、マンホールポンプ12基の更新に561万円を盛った。

　由仁町　4月に町長選を控える骨格編成。再編統合する北栄団地は、4号棟(1棟3戸)建て替えと外構を施す。ヤリキレナイ川改修に伴い、支障下水道管布設替えと支障水道管布設替えをする。

　長沼町　橋梁整備で、西1線南9号橋架け換えのほか、東1線北16号橋架け換えの函渠設計を進める。道路整備で、南2号―国道274号間の山加山線舗装改修の調査設計や路面性状調査を実施する。長沼小中統合の新校舎建設は基本設計を進める。

　栗山町　町内にある工業団地が残り少ないことから、新たな工業団地として第5期工業団地約4・6haを造成。中里住宅団地は、5月にも造成を進め、10月ごろの施工完了後、分譲開始を予定している。

　月形町　義務教育学校の基本設計を計上。ＪＲ札沼線配線に伴う鉄道敷地整備は、鉄道敷地測量やレールなどＪＲ施設を撤去する。鉄道施設により分断されていた区間を結ぶ新設道路として、市北赤川線道路改良舗装を措置。橋梁補修は北17号橋の補修をする。

　浦臼町　5月着工の多世代交流施設建設に4億6230万円を措置した。規模は、Ｗ造、平屋、487・5m²。町立診療所の建て替えに向けた基本・実施設計には、2530万円を計上した。

　新十津川町　4月に町長選を控えた骨格編成。普通建設事業費は63.9％減の4億5583万9000円。10月供用開始の新十津川駅跡地メモリアル公園は、駐車場整備400万円などを措置した。

　妹背牛町　妹背牛温泉ペペル大規模改修に10億2398万1000円を計上。サウナ拡張やジェットバス設置を行う。4月中旬に一括で指名通知し、1カ年で整備する。

　秩父別町　2月に町長選を終えたばかりの骨格編成。26年度の義務教育学校開設に向けた秩父別小増築実施設計に6886万円、旧秩父別高格技場解体に3326万3000円を計上した。

　雨竜町　4月に町長選を控えた骨格編成。一般会計に占める普通建設事業費は、7.6％減の4億7053万5000円。ライスコンビナート機械改修に8184万円、町道維持補修に2034万6000円などを盛った。

　北竜町　新たにすこやかセンターの太陽光発電設備整備4989万6000円に取り組む。小中学校を含めた多目的複合施設建設の基本計画策定などには464万9000円を措置した。

　沼田町　4月に町長選を控えた骨格編成。道路整備単独工事1億640万円や高齢者住宅あるくらす団地の周辺外構整備2489万円など、普通建設事業費は5億6444万円を措置した。