チームコルが設計 新琴似の恵弘寺
札幌市北区新琴似に現代建築と伝統建築を融合させた都市型寺院が完成した。設計を担当したのは、合資会社d.n.a(本社・札幌)の保科文紀代表と建築家の畠中秀幸氏による設計チーム「Team c.o.l.(チームコル)」。都市型寺院としては珍しい宮大工の起用や細部に渡るデザインのこだわりなど、特長的な施設となっている。
完成したのは、札幌市北区新琴似1条11丁目の恵弘寺。W造、2階、延べ490m²の規模で敷地面積は373m²。施工は福島工務店が担った。
寺院としては狭い敷地だが、出入り口前のピロティをつづら折りのスロープとすることで山林に位置する寺院の参道を表現するなど、伝統的な寺院の再現にこだわっている。
2階の本堂建設で青森県八戸市から4人の宮大工を起用。伝統を重んじる中で、本堂としては珍しく窓を設置。教会のように外光が差すデザインとなっている。保科代表は「欧米の宗教施設もモチーフとして多く取り入れた。祈りの気持ちは世界共通だ」と話す。
チームコルでは寺院のほか、今後もさまざまな建築物の設計に取り組む考えだ。