事業費8.3億円
オホーツク総合局水産課は水産環境整備北海道オホーツク地区に着手する。道が総事業費10億5200万円を投じて宗谷、オホーツク管内の各1カ所に囲い礁の漁場を整備する事業。同課はオホーツク管内分8億3100万円を受け持つ。2024年度から雄武町沿岸に北浜増殖場を造成するため、23年度は5月に入札する測量設計で詳細を詰める。
北海道オホーツク地区は、ウニやソイなど水産資源の増加を図るため、生育を促すコンブ藻場として枝幸町で目梨泊地先漁場、雄武町で北浜地先漁場(北浜増殖場)をそれぞれ整備する。事業期間は23―32年度となる。
同課は雄武漁港の北側で、浜辺から約200―400m離れた海域に2.4haの囲い礁を設け、北浜地先漁場とする。コンクリートブロックで囲った海底にコンブを定着させる大割り石と中詰め用の中割り石を投入し、複数の藻場を造成する。
海域は水深2―4m程度。コンブが生育する付近の良好な岩礁を再現するため、石材で水深1m程度にしてウニの餌場やソイなどの幼稚魚が育つ環境を整える。石材とブロックの総量や設置箇所は、23年度の現況調査で決める。測量設計を28日に指名通知し、5月24日に指名競争入札する予定だ。
施工期間は24―29年度で、毎年1件の工事を想定。ゼロ国債などで早期発注を心掛け、5―6月にブロック製作、7―8月にブロック設置と石材投入を進め、サケの漁期を避ける考えだ。ブロックの製作ヤードは雄武漁港を候補地に挙げる。
30―32年度は施工箇所のモニタリングを実施して事業効果を検証する。