グッズと証明書をカプセルトイで購入 手軽にカーボンオフセット
北海道ガス(本社・札幌)と南富良野町は5日、カーボンオフセットができるカプセルトイを道の駅南ふらのに設置した。町有林による二酸化炭素(CO₂)削減の証明書が購入できるもので、観光客らに車移動で排出したCO₂を相殺してもらう。売り上げは全て町の環境保全に活用する。ガチャガチャで脱炭素化を図る。
1回500円。キーホルダーなどのグッズに、20kg分のカーボンオフセット証明書が付いてくる。北ガスによると、カプセルトイでカーボンオフセット証明書を購入できる仕組みは全国初だという。
町が、町有林で吸収、削減したCO₂量をクレジット化して販売している「南富良野町有林オフセット・クレジット(J―VER)」の制度を活用。カプセルトイの利用者は、間接的に同制度のクレジットを購入する形だ。クレジットの在庫は現在1350tある。
北ガスと町は2021年6月に連携協定を結んでおり、事業の一環として北ガスが企画を提案。カプセルトイを町に寄贈して実現した。
5日に道の駅南ふらので開いた完成披露会では、北ガスの川村智郷社長が「町を訪れる人が脱炭素に関心を持つきっかけになればと思う。当社グループとしては脱炭素を含めエネルギーを取り巻くあらゆる課題を解決し、活気あるまちづくりを町と共に推進したい」とあいさつ。高橋秀樹町長は「環境保全に参加してもらうきっかけになり、南富良野町からこの取り組みが広がれば」と期待を込めた。(旭川)