建て替え対象は児童館、食品加工研修センター
津別町は、2032年度までの10年間の個別施設整備方針をまとめた。建て替えの対象は児童館、食品加工研修センターで、廃止の候補にスポーツ交流館などを挙げた。集会施設は統廃合を進める。学校給食センターを24年度に現地改築した後、児童館の対策に入る見通しだ。
町管理の128施設172棟の劣化状況を調査し、個別施設計画として整備の方向性をまとめた。長寿命化推進を基本方針とし、建て替えの計画時には複合化や減築、用途変更での対応、PFIなど民間活用を検討する。使用しない建物は早期の解体や売却に努める。
社会教育・体育施設は、児童館と食品加工研修センターで建て替え、修武館とスポーツ交流館で廃止を検討する。達美野球場は24年度以降にトイレを廃止する。
集会施設は、統廃合を進める。建て替え時は、現状規模で多目的施設とするか、規模を縮小した単独施設とする。保健福祉施設は、老人福祉寮の1棟のみで、老朽化率100%のため今後の在り方を検討する。
観光・レクリエーション施設は、一定の利用実績がある施設で民間譲渡の可能性を探る。住宅は適正な管理方針を検討する。その他分類の29棟は、大半を取り壊しか譲渡とする。
方針策定に当たり、128施設を目視調査などで、部位ごとに健全度が高い順にA―Dの4段階で評価。C以下が優先し修繕・改修すべき状態だ。
D判定となったのは堆肥製造施設堆肥舎B4区のみ。積雪で屋根が崩落し、コンクリート壁に欠損や破断があるが、堆肥盤として機能しているため適切な管理で維持する。C判定は、児童館、修武館、地域振興センター、21世紀の森関連7棟など9施設15棟。C判定部分の修繕を劣化の進む箇所から実施する。
128施設を建設年で見ると、1981年以前の旧耐震基準が延べ1万6193m²で全体の33.3%を占める。目標使用年数は、RC造が適切な維持管理を前提に70―80年と設定。長寿命化改修を築後40―50年、大規模改造を20年ごとと想定する。W造は使用年数40―50年、長寿命化改修を築後20―25年とみる。
健全度C判定以下の施設は次の通り。
◇D判定▽堆肥製造施設堆肥舎B4区=屋根・屋上・外壁
◇C判定▽児童館=内部・電気・機械▽修武館=電気・機械▽地域振興センター=電気・機械▽堆肥製造施設B6区=外壁▽木材工芸館キノス=外壁▽森の健康館本館=電気▽森の健康館新館=電気
▽21世紀の森学習展示館=屋根・屋上・外壁▽同館観察舎=屋根・屋上・外壁▽21世紀の森キャンプ場=さわやかトイレ屋根・屋上・外壁、管理棟外壁、1号バンガロー外壁、2号バンガロー外壁、3号バンガロー外壁▽チミケップ湖キャンプ場=公衆トイレ屋根・屋上