根室振興局農村は、2023年度に新規採択された通作条件一般農道保全対策型開陽28線南地区で、中標津町内の農道3665mの機能回復を図る。28年度までの完了を目指す。
対象は、川西地区の道道俣落西5条線交点と俣落地区の町道北11号交点を結ぶ路線。一帯は中標津市街の西側に位置する酪農地帯で、ほ場では牧草を中心とした作付けが展開されている。
1979年度から82年度にかけて根室区域農用地開発公団事業で、全幅7.5m、車道幅員5.5mの舗装道路として整備された。
しかし経年劣化のため表層のひび割れといった路面変状が著しく、農作物輸送時などの安全性や走行性の低下が課題となっている。そのため、全面的な修繕を施して通作や輸送の条件を改善する。受益戸数は8戸、受益面積は260.8ha。
22年度は調査計画地区として実施計画をまとめた。新規採択された23年度は6月21日に調査設計1を東邦コンサルタントが税抜き2668万円で落札した。
全体の約8割が路上路盤再生工法区間、残り2割が盛り土路肩拡幅区間となる見通し。過去に吹雪で何度か多重衝突事故が起きたことを踏まえ、大型視線誘導標92基を設置する。
農道本体には5億2000万円、大型視線誘導標設置には6500万円の工事費を投じる。委託費などを含めた総事業費は6億3000万円、24年度以降の残事業費は5億9000万円に上る。