北海道縦貫自動車道の七飯―大沼間10㌔に、事業化から10年の歳月を経て初めて工事費が計上された。函館開建は、大沼公園IC側の地盤改良500mを2工区に分け、6月に一般競争入札する見通し。延長7㌔に及ぶオオヌマトンネルでは、2016年度以降の掘削開始を見据え詳細設計に着手する。全体の工事費は730億円程度を見込んでいる。
七飯町仁山の仮称・七飯ICから森町赤井川の大沼公園ICまでの同区間は、05年度に事業化。車道7m、路肩各2・5mの全幅12m、暫定2車線で計画している。区間内では延長7093mのオオヌマトンネルをはじめ、橋梁3基で計87m、IC2カ所など構造物の整備が中心となる。
再評価資料によると総事業費は914億円、工事費は改良53億円、橋梁20億円、トンネル641億円、IC3億円、舗装6億円、付帯施設8億円という内訳。23年度の事業完了を目標としている。
用地取得の進ちょく率は、既に70%を超えた。15年度は、前年度当初比2・3倍に上る事業費7億円を配分。工事は大沼と赤井川の地盤改良2件、業務はトンネル、道道と接続させる七飯ランプ橋、宿野辺川橋、久根別川橋の詳細設計など8件を予定し、いずれも6月までに入札する。
簡易公募型プロポーザルとなるトンネル設計は、酸性水や重金属を含んだ土砂の発生など複雑な地質条件を踏まえて詳細を固める。