不動産業のサンケイビル(本社・東京)は、札幌市中央区にある札幌グランドホテルと札幌パークホテルの2館について、年内に建て替えるか補強するか判断する方針だ。週明けから、追加の耐震診断が必要かどうか協議する。
サンケイビルは24日、政府系ファンドの地域経済活性化支援機構から、両ホテルを運営するグランビスタホテル&リゾート(本社・東京)の株を取得し子会社化した。ホテル業のノウハウを得ることを狙う。グランビスタは業績悪化を理由に同機構から再生支援を受けていた。
建て替えか補強かの判断は、既にグランビスタが実施している耐震診断の結果を踏まえて行う。27日以降、追加の診断が必要か両者で協議。サンケイビルでは「改正耐震改修促進法に基づき耐震診断結果の公表が必要なことから、12月まで結果を示し、どのように整備すべきか判断したい」と話す。
グランドホテルは本館、東館、別館の3館に分かれ、総延べ床面積は6万2900m²。本館が1966年、東館が76年、別館が85年に完成した。
パークホテルは中島公園横の札幌市中央区南10条西3丁目で64年7月に開業。規模はRC造、地下3地上11階、延べ3万1630m²ある。
サンケイビルは、今回の子会社化に際し、定山渓温泉の章月グランドホテルやホテルゆもと登別といったほかの道内施設もグランビスタから引き継いだ。