大和ハウス工業札幌支店(札幌市東区北6条東8丁目1の10、三原康展支店長)は、札幌市が進めている東雁来第2土地区画整理事業の保留地約6・1haの土地を取得した。大型物流施設の建設を視野に今後検討する。市が進める同区画整理事業で最後となる大型保留地で、分譲価格は19億円超。少なくとも3万m²以上の施設建設が見込まれる。
18日、市と契約締結した。同土地は札幌市東区東雁来13条3丁目1に位置。用途地域は容積率200%、建ぺい率60%の準工業地域で、特別工業地区の指定を受けている。工場や車庫、倉庫のほかは床面積500m²以下の店舗・飲食店が建設可能。ただし、道路整備や盛り土撤去、下水道工事が残っているため、最長で2017年度末まで工事に着手できない箇所がある。
土地取得の背景には、市による用途変更が機能した側面もある。市都市局区画整理事業課への工業系用地に関する問い合わせは年々増加傾向にあり、08、09年度は3―4件程度だったが13年度は20件、14年度は17件だった。また、14年2月に市は工業系用地購入の需要増加を背景に、今回の分譲地を含む未利用の22・5haを工業系に用途変更した。
市によると、同区画整理事業では最後の工業系大型保留地の分譲となり、面積は6万1609m²で、分譲価格は19億3454万6000円。
市は13年度に東雁来8条3丁目の5・1haの土地を分譲。日本郵便(本社・東京)が鹿島・岩田地崎建設共同体の施工で仮称・新道央郵便処理施設建設に着手している。落札価格は192億1680万円だった。
大和ハウス工業はことし4月、同社が100%出資する特定目的会社のアセットツーと共に、北広島市の輪厚工業団地9区画、計22万2454m²を賃貸用物流施設用地として取得している。