6年ぶり小幅緩和も依然として強い人手不足感-北洋銀調査

2015年10月26日 19時35分

 北洋銀行が26日発表した、道内企業の雇用と賃金の現状に関する調査によると、雇用人員の過不足を判断する指数・雇用人員判断DI(過剰企業割合―不足企業割合)は全産業でマイナス48となった。不足感は前年同期に比べ2ポイントと小幅に緩和したが依然として「人出不足感は強い」。不足感の緩和は6年ぶり。産業別では運輸業、ホテル・旅館業で不足感が強まり、建設業は和らいだ。賃金は定期給与引き上げにやや慎重感が強まり、業績連動の特別給与などで対応する様子がうかがえる。

■ 道内の取引先711社を対象に8月中旬から9月中旬にかけて調べた。回答率は68.1%で、建設業101社を含む484社が回答した。

 雇用人員判断DIを見ると、リーマンショック直後の2009年に過剰超のプラス6になり、10年からは不足超で推移。12年以降は公共工事の増加などを背景に建設業を中心に不足感が強く、全産業のDIも2桁台と大きく不足側に振れている。

 15年は前年に続き全産業が不足超。製造業は前年同期に比べ5ポイント不足感が緩和しマイナス42、非製造業は1ポイント不足感が強まりマイナス51となった。

 製造業は食料品のマイナス55で不足感が最も強く、木材・木製品はマイナス46、鉄鋼・金属製品・機械がマイナス29、その他がマイナス37。

 非製造業はホテル・旅館業が全産業で最も不足感の強いマイナス75となり、次いで運輸業、その他がマイナス62、建設業マイナス61、小売がマイナス53、卸売がマイナス12と続く。5期連続で不足感が強まり昨年不足感がピークだった建設業は、高水準だった公共投資が一段落し、15ポイント不足感が緩和した。職種別では前年同様、営業販売、建設系の技能職で不足感が目立つ。

 増員方針の企業は46%で、削減企業割合の3%を大きく上回り、不足感の強い業種で増員意識は高い。理由は「将来の人手不足への備え」で70%、「既存事業の拡大・強化」が36%と続く。

 雇用形態は食料品などを除き正社員とする企業が多く、新規採用を計画する企業は、前年同期を1ポイント上回る44%で2000年の調査開始以来の最高値を更新した。

 賃金は予定も含め「定期給与を引き上げる」と回答した企業が62%で最多だが4ポイント減り、やや慎重感が強まった。賞与や期末手当などの予定を含め「特別給与を引き上げる」企業は36%で5ポイント増えた。

 企業からは労働力不足とともに転職、引き抜きなど人材流出の防衛を意識する声が寄せられた。一方「人件費増は利益圧迫要因」(建設業)、「業績連動の特別給引き上げを選ばざるを得ない」(機械器具卸業)など業績や経済の先行き不透明感を理由に、思うように待遇改善をできず増員に苦慮する様子もうかがえる。


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