2018年度の改築を目指す道議会庁舎の基本計画案がまとまった。計画策定方針を踏襲し、委員会室などの居室数や図書室などのオープンスペースの設置、庁舎として備えるべき付加機能を盛り込んだ。総事業費は約111億円。16年度に予定する基本設計で設備の仕様などを検討し、整備費を固める。12月9日に開く次回の会合で成案化して遠藤連議長へ諮問。10日に高橋はるみ知事へ提案する。
26日に開いた議会庁舎改築整備等検討協議会(座長・釣部勲道議)で各会派に示した。
新施設はRC造、地下1地上6階、延べ1万9000m²の規模を想定。来庁者駐車場として利用している道庁本庁舎西側の旧道警本部跡に整備する。
建築費は10%の消費増税分を含めて79億円、設計費は3億円、備品購入費は5億円を試算。このほか、付加機能として耐震性確保に10億円、道産の木材やれんがなど地域資源の活用に3億円、ユニバーサルデザインに1億円、ICT導入に5億円、省エネ設備などに5億円を見込む。
耐震性は、官庁施設の総合耐震計画基準で最も高い構造体Ⅰ類、非構部材A類、設備甲類を基準に、免震構造を採用した場合で試算した。省エネ設備は太陽光発電のほか、地下水熱をヒートポンプ、積雪を冷房、雨水をトイレ洗浄水にそれぞれ利用することを視野に入れる。
今後は、基本設計で庁舎のデザインと各階の具体的な居室配置、省エネ設備などの仕様と数量を固める。早ければ16年度に着手し、17年度に実施設計に取り掛かる。
現議会庁舎跡地での駐車場整備と本庁舎連絡通路の設置は、道が新施設の具体的な位置を踏まえて検討する。
現庁舎の解体費は4億円程度。連絡通路は、地下1階でつなぐ現行方式で1億2000万円、地上階での接続は、延長が20m超えて建築基準法上の既存不適格となった場合に本庁舎の大規模改修が必要となることから、5億―50億円を要するとみられる。