函館市が本庁舎耐震改修へ16年度にも実施設計-3工法検討

2015年12月22日 19時17分

 函館市は2016年度、市役所本庁舎の耐震改修に向けて、実施設計に着手する見通しだ。X方向の揺れに対しIs値が基準を下回っていることが判明したため。耐震補強、制震、免震装置の設置を含めて設計で詳細を固め、早期の施工を目指す。

 東雲町4の13にある本庁舎はSRC一部S造、地下1地上8階塔屋3階、延べ2万7982m²の規模。完成は1982年だが、旧耐震基準での設計となっている。4階まで吹き抜けの中央ロビーやエレベーターホールを囲うように、ロの字形で各部署が配置されている。

 15年度に実施した耐震診断調査結果によると、建物全体のバランスを示す保有水平耐力指標値は、目標の0・28をクリア。本庁舎の場合、0・673が基準となるIs値は、Y方向の揺れに対しては問題なかったが、X方向が下回っていた。

 8階を除く1―7階が0・502―0・672という数値で「耐震性に疑問あり」と判定。耐震壁や筋交いなどによる補強、もしくは建物に揺れを吸収するダンパーを設置する制震工法、基礎と建物の間にゴムなどの装置を入れる免震工法の3通りを検討する。

 市総務課は「コスト面もそうだが、市民に不便を掛けないよう、また業務への支障も抑えられるよう速やかに進めたい」と話している。


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