網走市は、市役所本庁舎と総合体育館の耐震診断結果をまとめた。本庁舎と体育館アリーナ棟の一部で、構造耐震指標(Is値)の基準値を下回っていることが判明。これを受け、市は耐震補強と建て替えの両面で検討を始める。23日の市議会総務経済常任委員会で石川裕将建設部長と小原功建築課長が報告した。
各階で縦、横方向のIs値を判定した。その結果、1964年に完成した市役所本庁舎(RC造、地下1地上3階、延べ5113m²)は、Is値が縦方向で0・078―0・698、横方向で0・179―0・776の数値を確認。震度6強―7クラスの地震に対する耐震性能があるとされる基準値0・675以上を一部で下回った。
74年完成の総合体育館(RC一部S造、2階、延べ5068m²)は、管理棟とアリーナ棟に分けて診断した。管理棟は縦、横両方向合わせIs値0・913―1・885の範囲で、十分な耐震性能を確認。一方、アリーナ棟は縦方向で0・332―3・028、横方向で0・230―2・234と、一部で基準値を下回った。
この日の質疑では、松浦敏司委員(無会派)が各施設の基準値を下回った部分の詳細、田島央一委員(結政の会)が結果に基づく対応をそれぞれ確認した。
石川部長と小原課長は、基準値以下の部分は本庁舎が1階で、体育館アリーナ棟は壁に問題はなかったが、空間の梁や屋根に負荷がかかるとの判定だったと回答。これらを踏まえて16年度に対応方針を検討するとした。