ロシア・サハリン州のサッシメーカーであるカールヴィ(本社・ユジノサハリンスク市)は、19日に札幌市内にショールームを開く。同州が道との経済交流を進めていることなどから、積雪寒冷地で気候の似た本道への進出を決めたとみられる。同州の建設関連企業が道内に営業拠点を設けるのは初めて。
札幌市中央区大通西8丁目2の住友商事・フカミヤ大通ビル1階にショールームをオープンする。
1998年設立の同社はサハリン州に販売店15カ所を有し、5―10年間の製品保証をするなど品質を重視した企業姿勢で事業を展開している。社員数は250人超。窓システムの省エネ技術に強みを有し、ロシアのサッシメーカーでトップ20に入る企業だという。
同社は、2012年にサハリン州に防雪柵を設置した防雪資機材メーカーのノースプラン(本社・札幌)と15年12月、防雪対策製品の製造販売や技術協力に関する業務提携を締結している。
ことし3月には、在札幌ロシア総領事館で道内企業などへのプレゼンテーションと展示会を開き、アクセスサッポロで開かれた住宅リフォームフェアにも出展。今月12―13日には東京ビッグサイトで開かれるリフォーム産業フェアに参加するなど、積極的に日本での営業活動を展開している。
道とサハリン州は、98年に友好・経済協力に関する提携を締結。現在は友好・経済交流促進プラン(13―17年度)に基づき、建設分野の技術交流や、交通・物流インフラの発展などで協力していて、企業間のビジネス交流も後押ししている。
ロシアは、原油安の影響などで円に対してルーブル安の状態が続いていて、ロシアの企業が日本で事業展開するに当たり、価格的に有利な状況にある。