物流不動産の管理運営を手掛けるシーアールイー(東京都港区虎ノ門2丁目10の1、山下修平社長)は千歳市泉沢の土地を取得し、物流施設の「ロジスクエア千歳」の開発に着手した。規模は延べ約2万1000m²で計画し、4月上旬の着工を予定している。
施設の老朽化に対応した物流ニーズが道内で見込まれることや、従来の1次産品の生産地として物流施設のニーズがあること、アジア諸国を中心に北海道の生鮮品・加工食品の認知度が向上していることなどから、千歳での物流施設開発を決めた。
ロジスクエア千歳はS造、平屋、延べ2万885m²の規模を想定。高床の平屋建てとし、東西両面に計64台の大型車両が同時に接車可能なトラックバースを配置する。
敷地内車両動線は出入り口を分けたワンウェイとし、さらに敷地内に大型車両80台以上の待機スペースを確保することにより、効率的な入出庫オペレーションを実現する。
加えて、階層を平屋建てとすることで、多層階施設に比べ、取り扱う商品の上下階層間搬送に伴う時間的なロスをなくし、スピーディーな入出庫オペレーションの実現を可能とした汎用(はんよう)性の高い施設となる。
このほか、寒冷地仕様として、ロードヒーティングや樋ダクトヒーターなどの凍結防止用設備の導入、断熱性の高いサンドイッチパネルや樹脂サッシの採用を予定し、敷地内には広大な堆雪スペースを確保する計画。省エネや事業継続計画(BCP)にも配慮する。
建設地は千歳臨空工業団地に隣接し、道央自動車道新千歳空港インターチェンジに近い場所。敷地は4万9599m²の広さがある。ロジスクエア千歳は既にテナント企業が確定しており、当該企業の専用センターとして、2018年1月下旬の完成を目指している。
シーアールイーは、16年10月末時点で物流不動産を中心に約1490物件、約400万m²の不動産の管理運営を行っている。現在、千歳を含め物流施設8物件を開発中で、テナント企業が求めるニーズを的確に捉え、機能性と汎用性を兼ね備えた物流施設造りを推進する考えだ。