北海道建築士会札幌支部は「撮り建グランプリ2017」の開催概要をまとめた。建設現場でいきいきと働く職人の姿や、精緻に組まれた鉄筋や型枠などを「アート」として写真に収め、業界の魅力をアピールするもの。5月1日から半年間、作品を募る。
建設現場の職人不足や建築士志望者の減少などを受け、若年層などに向けてアクションを起こしたいと同支部事業委員会が企画したもの。
松本純委員長は「完成した建築物は誰でもきれいだと思うし、誰でも見ることができる。しかし、現場そのものや造っていく過程は限られた人しか見ることができない」とする。
そこで見方や切り取り方で特別なシーンとなる現場の魅力を「アート」と捉え、写真コンテストを開くことに。フライヤーに使用した写真は松本委員長自らがRC造の柱の中にカメラを差し込み、撮影したもの。「鉄筋工ですら、このアングルからの景色は見たことがないと思う。場面の撮り方、見方を通じて現場を面白そうと思ってもらえれば」と話す。
募集期間は、現場が動く5月1日―10月31日と長めに設定。加入促進策でもあるため、応募資格は同支部の正・準・賛助会員に限定。1人2点まで応募できることとした。入賞作品は18年1月中旬ごろ、支部ホームページなどに掲載する予定だ。
松本委員長は「どんな作品が来るのか分からないが、たくさん集まるようなら写真集やカレンダー作製も目標」と意気込んでいる。