日本都市計画学会の石川賞に、札幌市が展開する官民一体の都心エリアマネジメントが選ばれた。26日に東京都内で吉岡亨副市長ら関係者が表彰を受ける。行政自らが調整役として総合的なまちづくりを推進していることや、まちづくり会社を中核とする官民連携が全国のモデルになり得ることが評価された。
同学会では毎年1回、学術や技術の進歩に貢献した都市計画事業や論文を表彰。都市計画家の故・石川栄耀の名を冠する石川賞は、最高位の賞として功績が顕著な者に贈られる。ことしは札幌市のほか、東京都府中市、千葉県柏市が選ばれた。
札幌市の受賞者は「公民一体のエリアマネジメントによる札幌都心まちづくり」を展開する市都心まちづくり推進室、札幌大通まちづくり株式会社、札幌駅前通まちづくり株式会社の3者。
同学会は、地域のさまざまな関係者が関わりまちづくりを進めるエリアマネジメントで、全国に先駆けて行政自らが推進役として調整を担ってきたと指摘。また、広告や公共空間有効利用による収益事業を展開する両まちづくり会社を中心とした民間との連携について、「継続的なまちづくり推進を可能にする」として評価している。
都心まちづくり推進室の高森義憲室長は「都心の魅力を高めようと取り組んできたことが高く評価され、大きな栄誉。賞にふさわしいまちづくりにつなげたい」と話している。