芽室町は29日、改築を目指す役場庁舎の基本設計者選定プロポーザル審査委員会の初会合を町内のめむろーどで開催した。6月1日付で公告する実施要領案を決めた。公募型で、道内に本・支社がある単体か共同体の1級建築士事務所であれば、基本的に業務実績は問わない。「事務所の大小にかかわらず、道内で活躍する設計者にできるだけ参加してもらいたい」と町は説明する。
公共建築の設計者選定で、業務経験を問わずに公募型プロポーザルを実施するケースは珍しい。町は20者程度の参加を想定する。
東2条2丁目にある第1・第2庁舎を現地改築する。地下1地上3階、延べ4500m²で総事業費は24億円。当初は国や地方公共団体の庁舎を設計した同種・類似実績を求める方針だったが、特別なノウハウは要らないと判断。「十勝管内や道内の設計者にも積極的に参加してほしい」と、要件から外すことにした。
町の入札参加資格者名簿に登録していることを求めるが、登録していない場合でも、参加表明書の提出期限までに申請して受理されれば参加できる。管理技術者のほか、構造や設備分野の主任担当技術者の専任配置が必要だが、アトリエ系事務所でも設備設計や構造設計の事務所と共同体で申請することもできる。
審査委員会の委員長には弘前大の北原啓司教授が就いた。「今回がデビュー作になるという若手建築家が選ばれるかもしれない。芽室に育てられ、長く付き合っていけるような人が出てきてくれたらうれしい」と期待した。