「工事中」「スピードダウン」「徐行」、薄暗いトンネル天井に浮かぶ大きな文字―。南区定山渓で橋梁補修工事を請け負う北土建設(本社・札幌市中央区)は、プロジェクターを使った規制表示でドライバーへの注意喚起を促している。
現場は札幌市発注の樹海橋ほか1橋補修。作業中は片側交互通行を実施しているが、現場がちょうど白井トンネル(約800m)と神威トンネル(約120m)に挟まれていて、安全性を確保するにはトンネル内での規制が必要だった。
ただ、通常の規制表示では見えにくいため、トンネルの暗さを利用しプロジェクターで天井に文字を映し出すことを考案。これなら文字が大きく表示され、注意喚起に高い効果が見込める。
現場所長の大津志胤さんは、定山渓側の白井トンネルが直線の上り坂のため「アクセルを踏んでスピードを出す車が多く、追突事故が発生しかねないと思った」と導入経緯を説明。大きく見やすいことから、関係者からも好評を得ている。
このほか同様のプロジェクターを使った取り組みとして、停車位置のトンネル側面に工事内容を映し出し、PRにも活用している。