釧路中央病院がシビックコア地区に移転へ-12月にも着工

2017年08月24日 07時13分

 医療法人扶恵会(釧路市黒金町8丁目3、白潟智一理事長)は釧路中央病院を移転する。釧路シビックコア地区で唯一残っていた街区に改築。12月1日に着工し、2019年9月1日の竣工、同10月中の開業を目指す。RC造、6階、延べ9210m²の規模で、設計は日本レーベンが担当。施工業者の選定は主体、設備一括とし、現在見積もり合わせを進めている。11月中にも契約する見通しだ。総事業費は土地取得を含め30億円を見込む。

 建設地は釧路市幸町8丁目3の2、同9丁目3の2。道東の拠点都市にふさわしい行政・業務・文化複合核の形成を図るため整備された釧路シビックコア地区は、釧路市の幸町土地区画整理事業のうち、JR車両所の地区外移転によって造成された4街区(約5・6ha)。釧路地方合同庁舎、釧路市こども遊学館、日本銀行釧路支店が既に立地している。

 法人所在地にある現病院(RC造、地下1地上9階、延べ5319m²、1980年建設)は老朽化や狭あい化が課題となっていたため、同病院に近い釧路シビックコア地区に移転を検討。設計を依頼した上で、市が事務局を務める同地区整備推進連絡協議会で15―17年度の3回、整備内容について協議を重ねてきた。

 21日、9400m²の土地についてJR北海道と売買契約を締結。9月上旬にも登記移転や土地の受け渡しが完了となる見通しだ。新病院は現病院の1・7倍の規模。景観に配慮し、芝生広場側は圧迫感がないようにひな壇形式とする。

 1階は外来室、手術室、通所リハビリテーション室、健診室、2階が厨房(ちゅうぼう)室、製剤室、入院患者のリハビリテーション室、院内保育所で、3―5階に病棟、6階に管理部門や会議室などを配置。東日本大震災時の津波を踏まえ、機械設備を2階に設置する。

 診療科目の内科、消化器科、リハビリテーション科、療養型病床数147床は現在と変わらないが、フロアに入院患者の透析室や介護保険による通所リハビリテーション室を設けるほか、外来と一緒になっていた健診・人間ドックを分けて対応できるようにする。駐車場は現病院の30台から165台に拡大する。

 移転後、旧病院は解体を予定しているが、解体時期や方向性はこれから検討する。


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