重いかばん

2018年02月10日 07時00分

 先週、久々に札幌近郊の山歩きを楽しんできたのだが、途中から肩が痛いのには閉口した。歩くうちリュックの重さでベルトが肩に食い込んできたのである

 ▼肩を取り外してしまいたくなるがそうもいかない。山歩きをする人なら誰しも同じことを考えたことがあろう。しばらく山用リュックを背負っていなかったため肩がやわになっていたとみえる。重いといっても日帰り装備だから、冬とはいえ10㌔程度なのだが。これくらいの重さで弱音を吐いていては小中学生に笑われる。ご存じだろうか。昨今の通学かばんの中身が信じ難いほど重いことを。筆者の子どもたちがその年齢だったのもそう昔のことではないが、気軽くかばんを渡そうとして持ち上げられず、危うくぎっくり腰になりかけたことがある

 ▼10㌔近くはあったろう。子どもだから余計な物を詰め込んでいるのかと思えばさにあらず。全て勉強道具。そろえるとそれくらいになるのが普通らしい。しかも毎日だ。体に影響の出ない方が不思議である。取り越し苦労でなく、最近は実際に背中や腰を痛めて通院する子どもが増えているそうだ。大人でもつらい10㌔である。体格が小さく通学距離が長ければ通学だけでへとへとのはず。危険が迫ったとき機敏に動けないのも心配だ

 ▼ゆとり教育の見直しで教科書のページ数が5割ほど増えたのが主な原因という。子どもの健康や安全を願うなら一部の教科書を学校に置くなど柔軟な対応があっていい。もうすぐ新入学の季節。政府は幼児教育無償化と同時に小中学校のかばん軽量化も進めてはどうか。


ヘッドライン

ヘッドライン一覧 全て読むRSS

e-kensinプラス入会のご案内
  • 古垣建設
  • web企画
  • オノデラ

お知らせ

閲覧数ランキング(直近1ヶ月)

おとなの養生訓 第245回 「乳糖不耐症」 原因を...
2023年01月11日 (1,623)
函館―青森間、車で2時間半 津軽海峡トンネル構想
2021年01月13日 (1,449)
おとなの養生訓 第43回「食事と入浴」 「風呂」が...
2014年04月11日 (1,102)
おとなの養生訓 第170回「昼間のお酒」 酔いやす...
2019年10月25日 (965)
おとなの養生訓 第109回「うろ」 ホタテの〝肝臓...
2017年03月24日 (710)

連載・特集

英語ページスタート

construct-hokkaido

連載 おとなの養生訓

おとなの養生訓
第258回「体温上昇と発熱」。病気による発熱と熱中症のうつ熱の見分けは困難。医師の判断を仰ぎましょう。

連載 本間純子
いつもの暮らし便

本間純子 いつもの暮らし便
第34回「1日2470個のご飯粒」。食品ロスについて考えてみましょう。

連載 行政書士
池田玲菜の見た世界

行政書士池田玲菜の見た世界
第32回「読解力と認知特性」。特性に合った方法で伝えれば、コミュニケーション環境が飛躍的に向上するかもしれません。