6月の北海道

2018年05月31日 07時00分

 早いものであすからもう6月である。そう考えただけで自然と心が浮き立ってくる人も少なくないのではないか。暑過ぎず寒過ぎず、梅雨とも無縁の爽やかな気候に楽しいイベントめじろ押し、おいしい農水産品の恵みも豊富な6月は快適さにおいて北海道でも屈指の時期だろう

 ▼いっそ独り占めにしたいくらいだが、それもまた偏狭な話。ここは落語「饅頭怖い」と同じ逆説の手法で、本道の魅力を紹介してみたい。まず1日に漁が解禁される道南のスルメイカだが食べない方がいい。透明で甘くパリパリの食感を一度経験すると普通のイカでは満足できなくなる。解放感が心地良いからといって屋外でビールを飲みながらジンギスカンをするのもご法度だ。家に帰りたくなくなってしまう

 ▼峠の雪も消え全道を車で回れるようになったが、スイーツ巡りだけは思いとどまるべき。各地に新鮮な牛乳で作った絶品のスイーツが数多くある。次から次へと食べたくなるはず。体重計に乗ってから後悔するのでは遅い。6日に開幕する「YOSAKOIソーラン祭り」は避けて通るのが無難だろう。踊り手の躍動感とソーラン節に胸を揺さぶられる。どれほど時間を奪われるか。山開きする十勝や大雪の山々を訪れたり、緑もえる釧路湿原をカヌーで下ったりするのも厳につつしみたい。まかり間違えば生き方を問い直す体験になってしまわないとも限らぬ

 ▼それでもいいなら6月の北海道はお薦めである。世界中からぜひおいでいただきたい。ただし二度と頭から離れなくなるから、それなりの覚悟はお忘れなく。


ヘッドライン

ヘッドライン一覧 全て読むRSS

e-kensinプラス入会のご案内
  • 古垣建設
  • web企画
  • 川崎建設

お知らせ

閲覧数ランキング(直近1ヶ月)

おとなの養生訓 第245回 「乳糖不耐症」 原因を...
2023年01月11日 (1,640)
函館―青森間、車で2時間半 津軽海峡トンネル構想
2021年01月13日 (1,466)
おとなの養生訓 第43回「食事と入浴」 「風呂」が...
2014年04月11日 (1,113)
おとなの養生訓 第170回「昼間のお酒」 酔いやす...
2019年10月25日 (983)
おとなの養生訓 第109回「うろ」 ホタテの〝肝臓...
2017年03月24日 (721)

連載・特集

英語ページスタート

construct-hokkaido

連載 おとなの養生訓

おとなの養生訓
第258回「体温上昇と発熱」。病気による発熱と熱中症のうつ熱の見分けは困難。医師の判断を仰ぎましょう。

連載 本間純子
いつもの暮らし便

本間純子 いつもの暮らし便
第34回「1日2470個のご飯粒」。食品ロスについて考えてみましょう。

連載 行政書士
池田玲菜の見た世界

行政書士池田玲菜の見た世界
第32回「読解力と認知特性」。特性に合った方法で伝えれば、コミュニケーション環境が飛躍的に向上するかもしれません。