どの国の人も言葉遊びが大好きである。その種類はしり取りやなぞなぞ、回文からアナグラム(組み替え遊び)、クロスワードパズルまでいろいろ
▼とりわけ日本人はこの言葉遊びに目がないようだ。日本語は平仮名と片仮名、漢字のほか英語など外来語も常用し、それら全てを組み合わせて使えるため言葉を際限なく応用変化させられるためだろう。書店に行けば大抵その手の本や雑誌が大きな顔で座を占めている。これもそんな言葉遊びの一つ。ことしも、住友生命の「創作四字熟語」が発表になった。2016年の世相を四字熟語の形式で表現するものである
▼優秀作品を見ていこう。まず「銀勇四人」(吟遊詩人)と「羽願優勝」(破顔一笑)。日本に多くのメダルと熱い心をもたらしてくれたリオ五輪はやはり印象深い。「風震火山」(風林火山)は熊本地震はじめ相次いで日本を襲った自然災害を表したものだ。「GO夢中」(五里霧中)に「英欧分離」(兵農分離)と。そうそうそんな話題もあった。ところで、ことしの北海道はどう表現できるだろう。当方も便乗して考えてみた。住友生命の優秀作品には及ばないが、ご笑覧願えれば幸いである
▼最初に散々なことから。「台風三過」(台風一過)。一夏に3度の上陸にはまいった。うれしかったこともある。「新幹成就」(心願成就)。同じ上陸でも北海道新幹線開業は感激の一言だった。そして「優勝乾杯」(優勝劣敗)。日ハムは日本一、コンサドーレはJ2優勝でJ1昇格を果たした。さて、来年はどんな四字熟語が生まれるか。