函館市は、2020年度から25年度にかけて建設を計画している市営住宅大川団地の基本設計概要をまとめた。旧大川中跡地(大川町12の38)にRC造、3階から6階建て、4棟172戸を新設するもので、世帯間の交流拠点となる集会機能を持つ住棟を敷地内中央に配置。4棟合わせた延べ床面積は1万3850m²を想定している。19年度に校舎などを解体し、20年度から1棟ずつ施工するスケジュールを描く。総事業費は約53億円を見込む。
大川団地は周辺の松川、田家B、中道2丁目、港3丁目改良の4団地を統合して新たに誕生する団地。17年度に建築企画山内事務所・エーアンドエス金山建築設計・川嶋建築総合研究所共同体で基本設計を履行し、その概要を市が公表した。
1号棟(35戸)と2号棟(33戸)が3階建て、3号棟(62戸)が6階建て、4号棟(42戸)が5階建てで、敷地内に駐車場87台分や広場、物置、自転車置き場を配置する。各住棟にエレベーター1基を設置し、住戸タイプは2DK50戸、2LDK97戸、3LDK25戸という内訳となる。
2DKは50m²、2LDKは56戸が54m²、41戸が55m²の2種類、3LDKは76m²が基本面積。このうち2LDK、3LDK各6戸は子育て世帯向けとして整備する。
住棟別の規模を見ると、大川5号線に面する1号棟は延べ約2830m²で、1階中央がピロティ構造。田家1号線沿いの2号棟は延べ約2590m²となる。敷地中央の3号棟は延べ約5000m²で、1階に集会室のほか、玄関ホールや電気室・倉庫が入る。一部3、4階建ての4号棟は延べ約3430m²で計画している。
1号棟の詳細は、年度内の実施設計で固める。19年度に既存施設を解体して建設地を確保し、20年度から1―4号棟の順で建設する見通し。
事業は、25年度をめどに住み替えを終えた4団地を解体し、完了させる。学校跡地のうち約4700m²は売り払う予定だ。