ことしの夏は暑く

2017年05月26日 08時58分

 先の日曜日、第43回洞爺湖マラソンが開かれた。当方も湖畔を一周駆け抜けたランナーの一人である。景色が良い上にボランティアら地元の温かさも感じられる大会で、走っていて実に気持ちがいい

 ▼ただ今回は終盤30㌔すぎから、給水所に水がなくなる事態もあったようだ。いつも寒いくらいなのに今回は例年になく暑かった。ランナーの水分補給が予測を上回ってしまったのだろう。天気読みは難しいものである。顔を左に向けるとたっぷりの水をたたえた洞爺湖が見えるにもかかわらず、飲む水がないというのも皮肉なもの。軽口はさておき、熱中症による脱水は死につながる危険な兆候である。対策は二重、三重に考えておく必要があろう

 ▼どうやらことしの本道は暑い夏になるらしい。札幌管区気象台がおととい、3カ月予報を発表した。気温の出現確率は、6月と7月が〈平年並〉と〈高い〉共に40%、8月が〈平年並〉30%、〈高い〉50%だという。来月から厳しい暑さに悩まされる日がありそうだ。104歳の現役美術家篠田桃紅さんが随想「りの字」に、暑さに負けない工夫を記していた。それは食事で五つの「り」を実行すること。揚げ物はからり、煮物とゆで物はさらりと仕上げて喉をするり、全体はきりりと引き締めた味付けで、ぴりりと利くものを添える―。なるほど箸が進みそうである

 ▼ついでにこれも付け加えさせていただきたい。「飲み物をごくり」。喉が渇く前から塩分とともに十分な水分補給をお忘れなく。ことしの夏はマラソン同様、長丁場になる。備えは万全に。


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