北海道胆振東部地震の影響で富里地区の浄水場が被災し、町内全域で断水が続く厚真町は、新町地区の浄水場の電気・配線や取水管、水道管の漏水箇所の緊急修繕を進めている。浄水場の機能が保たれている上厚真地区から順次給水作業を行う考えで、1カ月以内の全面復旧を見込む。
上厚真・新町両浄水場の統合を見据え整備した富里地区の浄水場は、2週間前に稼働開始したばかり。町全域で断水が続いているため自衛隊が給水活動を行うなど、町民生活に多大な影響が出ている。
このため、これまで稼働していた上厚真地区と新町地区の浄水場を利用することに決め、復旧作業を実施。被災した新町地区の浄水場の電気・配線関係と、川から水をくみ上げる取水管の復旧を実施。町内の水道管で漏水箇所も見られるため、通水に向けた準備も進めている。
一連の応急修繕は、日本水道協会北海道支部に依頼した。札幌、江別、小樽の各市など多くの自治体から協力を得て、24時間体制で復旧活動に当たる。
建設課上下水道グループの飯塚浩由主査は、富里地区の浄水場に関し「稼働したばかりだった」と肩を落とし、「どの程度壊れているかは、実際に調査してみないと分からない。水道復旧後、落ち着いてから対応に当たりたい」と話している。