網走、釧路両開建は5日、冬季閉鎖となっている334号知床横断道路の除雪作業を公開した。4―5月の長期連休前の開通を目指し、建設業者による懸命な作業が続く。
334号知床横断道路羅臼町湯ノ沢―斜里町岩尾別間23・8㌔は、昨年11月6日から通行止めとなっている。除雪作業は3月6日からスタート。網走開建所管の11・4㌔区間では斜里建設工業(本社・斜里)が作業を進め、釧路開建所管の12・4㌔区間は尾田建設(同・羅臼)が担当している。
斜里側では除雪機械が、片側1車線を開けるのに知床峠を約1㌔越えた地点まで到達している。ことしの積雪深は、過去10年平均の2m70cmより1m低い。
この日午前7時の峠の気温はマイナス4度。2台のロータリー除雪車が、道路脇に積もった最大高さ3mの雪壁を吹き飛ばした。
網走開建網走道路事務所の佐藤秀史所長は「ことしは例年に比べ雪が少ない。地域の要望に応え、ゴールデンウイーク前の開通を目指したい」と意気込む。
斜里建設工業の上野義明副社長は「雪の密度が小さく、柔らかい印象。無事故無災害で一日も早い開通を目指したい」と話している。
作業の進捗(しんちょく)は約5割。残りの日程で、雪崩の原因となる大規模法面の雪庇(せっぴ)除去に取り組んでいく。昨年の開通日は4月27日。世界自然遺産・知床にもうすぐ春が訪れる。(網走)