ながら運転厳罰化

2019年12月03日 09時00分

 御年106歳の美術家篠田桃紅さんが以前、12月に入ったときの気持ちを随想にこう記していた。「去年も、おととしも、その前の年も、ずっと前から毎年十二月というと、あっという間に、とおんなじことを繰り返し思ってきたのだ」
 
 ▼どうやらそのあたりの感覚は優れた水墨作家も一般庶民と変わらないようだ。気付けば師走である。ことし一年もあっという間だった、とため息をついている人は多いのでないか。職場では年末までに仕上げねばならない仕事や各種経費の締め、家では本格的な降雪に向けての準備や年賀状、帰省の段取りなど何かと気忙しい。こなすべきことはたくさんあるのに、頭が追い付かないため何にも手が付けられない。それもまたよくある話である
 
 ▼「師走の手何か持たねば落ち着かぬ」林はる。居ても立ってもいられないときは、とりあえず何か手にしてみると少し焦燥感が薄らぐ。とはいえ車の運転中もスマホを肌身離さず持っていて、じっと見つめたりするのはご法度である。スマホやカーナビを操りながら車を走らせる、いわゆる「ながら運転」を厳罰化する改正道路交通法が1日施行された。違反点数は従来の1点から3点に、反則金は普通車で1万8000円になる。ながら運転による事故が増えている現状を鑑みれば当然の対応だろう

 ▼ゲームやSNSに興じながらの運転はもってのほかだが、この時期、仕事の連絡も頻繁に入ってこよう。必ず安全な場所に車を止めてから操作することを心掛けたい。もし重大事故でも起こせばことし一年どころか一生が終わる。


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