サラ川2020

2020年01月27日 09時00分

 受験シーズン真っただ中、学問の神様菅原道真を祭る太宰府天満宮は大層にぎわっていよう。その道真だが自ら望んで大宰府に赴いたのではなかった。政争に巻き込まれ、あらぬ疑いを掛けられた揚げ句、左遷されたのだ

 ▼都を去る時の歌がある。「流れゆくわれはみづくとなりはてぬ君しがらみとなりてとどめよ」。藻くずとなる私をどうか助けて。悲痛な叫びだ。今も昔も宮仕えは理不尽がまかり通るものらしい。ことしも第一生命の「サラリーマン川柳」(第33回)優秀100句が発表になった。さて、宮仕えのどんな悲痛な叫びが集まったのだろう。少しのぞいてみたい。「AIを部長と呼ぶ日がすぐそこに」怪傑もぐり33世。出世争いの相手は人間でなくコンピューターということか

 ▼「役に立つ昔は上司いまスマホ」たつピョン。〝グーグル先生〟は指先一つで仕事のコツから礼儀まで偉ぶらずに何でも教えてくれる。となればこうなるのも自然の成り行き。「二次会を断るつもりが誘われず」光源氏。男性サラリーマンは家でも永遠の左遷扱いらしい。「60年政権交代しない妻」夜来香。消費税率アップを受けたこんな句もあった。「2%増なぜか小遣い2割減」ぴのすけ。身につまされる話だ

 ▼これなど今やどの業界も事情は似たようなものかもしれない。「若手呼ぶ連れて来たのは五十代」田舎の建設業。本物の若手はいったいどこへ消えたのか。「定年や辞めるに辞めれぬ2000万」トム?ソーヤ!。人生終盤に、はしごを外されるこの理不尽。優秀100句全作品は同社のHPでどうぞ。


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