渡辺組(本社・遠軽)は、ミサワホームグループと共同開発した寒冷地仕様のトレーラーハウスを、自治体への緊急支援として置戸町の置戸赤十字病院に貸し出している。同病院は間仕切りを整えた上で発熱患者の外来施設として利用する方針で、医療機関の負担軽減や地域住民の不安解消が期待されている。
このトレーラーハウスは事務所や店舗、宿泊施設としての利用を主として開発していて、医療用での使用は想定していなかった。しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、発熱患者が医療機関で受診することが難しくなっているため、基幹病院を持つ置戸町から打診を受け、地域の役に立てるならと応じた。9日、遠軽町内に展示していたハウスを病院敷地内に設置した。
渡辺勇喜社長は「トレーラーハウスを発熱外来として貸し出すのは全国的に見ても珍しい。一日でも早く終息し、落ち着いた生活が取り戻せるよう心から願っている」と話している。
(北海道建設新聞2020年12月11日付9面より)