道内自治体初のCLT建築-知内町が17年度に研修・宿泊施設で

2016年12月26日 19時14分

 知内町は2017年度、1次産業の担い手確保に向けた研修・宿泊施設を、道内自治体では初となるCLT(直交集成板)パネル構造で建てる。3階建て、延べ350m²程度を想定。16年度3月補正で予算を確保した上で、4―7月に実施設計、実証試験、地質調査を進め、10―2月に施工する予定。総事業費には2億3000万円程度を見込んでいる。

 CLTは、集成材や合板など従来の木製製品と異なり、製材を繊維方向が直交するよう張り合わせ、集成加工したパネル状の建築部材。CLTパネル構造の施設は、道内では北見市の民間会議室がある程度で、町は前例のない集成材との併用を考えており、接合部の構造について実証実験を進めながら設計の詳細を詰める。

 今回新築するのは「しりうち地域産業担い手センター」。移住・定住を促すだけでなく就業人口も増やし、地域創生を図る。同町が力を入れる林業担い手確保の一環でもある。建設地は重内31の104の旧あけぼの団地跡地で、敷地面積は約1200m²。

 長期の滞在を視野に、単身用1DK(33m²)を3室、世帯用1LDK(53m²)を2室確保するほか、研修用コミュニティーエリアの設置を構想。地域イベントでの利用を想定した、外部との一体的空間を目指す。本体工事費には約1億5000万円を見込んでいる。

 基本設計費360万円は12月補正で予算化。現在は一般競争公告中で、1月12日に入札し、3月15日までに完了させる。

 また、国の地方創生拠点整備交付金活用も視野に入れており、来年3月補正への実施設計費と工事費を計上し、全額を繰り越す方針だ。


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