福島町は2017年度中に、「蝦夷アワビ」のブランド化による地域活性化を目指し、養殖加工施設を建設する。施設は3棟構成とし、メインとなる飼育棟はW造、平屋、延べ495m²の規模で計画している。
同町はアワビの放流用稚貝中間育成で資源維持を図ってきたが、漁獲量は不安定。そこで、蓄積した飼育データを基に陸上養殖によるアワビの安定出荷体制構築を図る。
海面養殖や種苗放流と異なり、陸上の施設内で稚貝から製品出荷まで一貫して管理できるため、通年出荷が可能となる見込み。観光資源化と特産品製造による雇用促進を通じ、地域活性化につなげる考え。交付金申請に当たっての地域再生計画によると20年度には50万個、1億円の販売を目標としている。
この施設は日向469ほかに建設。管理棟、飼育棟、ポンプ室棟の3棟で構成し、管理棟はS造、平屋、延べ172m²、ポンプ室はW造、平屋、延べ11m²の規模となっている。飼育棟内の養殖用水槽は、スペースを有効活用するため多段式に積み重ねる。
第5次総合計画の前期実施計画によれば、総事業費は2億410万円と算定。地方創生拠点整備交付金を活用する。
工事は10月5日に指名競争で開札することとし、金沢建設・松岡建業共同体、北村建設・小鹿建設共同体、インテリア小笠原・古谷建設共同体を指名済み。工期は10月上旬から18年3月10日までと設定している。