北海道胆振東部地震で厚真、安平、むかわの3町の被害が甚大となる中、震度6弱に見舞われた日高町でも道路や河川、上下水道といったインフラなどの被害が多発した。門別地区に集中しており、町は被災箇所の把握や応急復旧を進めている。時期は未定だが町道6路線と1河川は災害査定を受けて本復旧を行う方針だ。現時点での被害額は未定。
学校などの公共施設に関する調査は今後進める方針で、土木施設と合わせた被害はさらに膨らむ見通しだ。
主なインフラの被害状況は次の通り。
■町道
土砂崩れや路盤の崩壊、舗装の亀裂などが発生。平賀1号線、同3号線、同6号線、富川北17号線、同28号線、同38号線は被害が顕著で、災害査定を受ける。入札にかける工事は10件ほどを予定。舗装のひび割れは半分ほど修復が進んだが、19日午前11時現在で富川北17号線、同23号線、同28号線、富川西12号線、平賀3号線、庫富豊郷14号線の6路線7カ所で通行止めなどの規制がかけられている。
■河川
護岸が崩落したミドリ川で被害が最も大きい。大型土のうの設置や仮の水道管敷設など応急復旧は終えているが、本復旧は期間を要する見込みで、災害査定に持ち込む方針。工事は2件ほどに分けて入札する見通し。通行止めの富川北28号線は同河川沿いを通っており、既存の舗装クラックが悪化して川側に路盤が沈下している。
■上水道
最大で1530戸あった断水は16日午後11時に全て復旧。だが、富川第2浄水場で前処理ろ過の機器が破損しており、製造元に調査を依頼する。工事は11月にも発注する見通しだ。
同浄水場では急速ろ過のみで処理している状況。鉄とマンガンの含有量が通常より多いが、水質基準は合格しているため、飲用しても問題ないとしている。
■下水道
マンホールと道路の間に発生した段差を複数箇所で確認。ただ、管渠が被害を受けているかどうかは不明のため、テレビカメラを入れるなどして詳しい調査に着手する方針だ。