旭川市水道局は、石狩川、忠別川両浄水場への非常用自家発電機設置を計画している。2019年度は自家発電能力とそれに伴う原動機の種類などを決める基本設計を9月末までにまとめる考え。このほか、市内の約7割をカバーする石狩川浄水場を20年度に先行整備するため、施工に向けた実施設計を12月末までに完了させる予定だ。
市水道局は過去に、各浄水場の季節ごとの給水量とそれを踏まえた必要電力量の算出、発電機を収納する建屋と建設スペースなどを概略的に検討している。ガスタービンエンジンを想定し、必要電力容量は石狩川が約1500kVA、忠別川が約1000kVAと試算。概算事業費は石狩川が約8億円、忠別川が約6億円とした。
十分な貯水量を配水場で確保しているだけではなく、これまで大規模な断水が生じておらず、整備費用も多額であることから発電機整備を見送ってきたが、昨年9月の北海道胆振東部地震に伴うブラックアウト発生を受け、バックアップ機能の強化を図るため、非常用自家発電機を設置する。事業実施には国の補助金活用を見込んでいる。
19年度に進める両浄水場の基本設計と石狩川浄水場の実施設計は日水コンが担当。基本設計では過去に算出した施設の想定スペックや今後の人口予測なども踏まえながら発電能力と原動機の種類を決めていく。
石狩川浄水場は20年度に単年度で設置する方針。忠別川浄水場の実施設計と施工については21年度以降となる見通しだ。