昨年の豪雨で被災した遠軽町の道道遠軽芭露線いわね大橋が通行止めになり、もうすぐ1年が経過する。来年秋までの完成・供用を目指し、復旧工事が着々と進んでおり、20日以降には橋脚の新設に向けた掘削に入る見通しだ。
1980年に架設した同橋は橋長336・6m、幅員9・9mの鋼橋。下部は逆T式橋台2基と壁式橋脚9基で構成する。JR遠軽駅や病院などが位置する市街地に向かうための重要な橋梁で、上下水道管も通っている。
昨年7月に発生した大雨により、橋脚が洗掘されて沈下し、上部が破損。道は安全のために同4日から通行止めにし、沈下した橋脚の解体と2径間分の桁を撤去する応急工事を渡辺組(遠軽)で進めた。
本復旧では、橋桁を再利用し、橋脚1基を新設する。橋脚新設は渡辺組・管野組・菊地組共同体が受注し、現在は土止め、仮締め切りをするために14m四方の矢板設置に取り組んでいる。新しい橋脚の長さは、これまでの9・5mから約20mへと変更になる。桁の架設については12月にも発注する予定だ。
現地を調査した北見工大の川尻峻三准教授は「工期は出水期をまたぐので技術が必要。被災した橋梁の復旧に関する一つのモデルケースになるのでは」と話している。