観光客減長期化でホテル建設投資停滞も 新型コロナの影響

2020年03月23日 09時00分

 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、世界経済や金融に動揺が広がっている。現時点で安定資産の不動産や地価への影響は不透明だが、訪日外国人観光の減退などが長期化すれば堅調なホテル建設投資の停滞を招く可能性があり、関係者は動向を注視している。

 国土交通省が18日に発表した1月1日時点の地価公示によると、訪日客の増加を背景にニセコ地区や札幌の都心では投資案件のホテル用地需要が強く、地点によっては高値取引による大幅な地価の上昇が見られた。

 しかし、1月下旬からの新型コロナ感染拡大で観光客が急減。道は6月まで影響が続けば3680億円の収入減になると試算。堅調だった観光産業に冷や水を浴びせた。

 投資効果が高い案件としてホテルが組み込まれることの多いREIT(不動産投資信託)指数は2月下旬から急激に下げた。北海道不動産鑑定士協会の斎藤武也代表幹事は「経済動揺のリスク回避から投資家が手元資金を確保しようとする一時的な動き」と分析。その上で「不動産は短期の経済影響を受けにくい安定資産。現時点で感染症の影響は分からないが長期化するとインバウンド需要剥落の可能性がある」として動向を注視する。

(北海道建設新聞2020年3月19日付1面より)


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