20年度内の完成目指す
道央自動車道の仮称・苫小牧中央インターチェンジ(IC)のアクセス道路となるインター線の工事が順調に進んでいる。従来の安全対策に加え、ことしは3密回避や除菌グッズ、検温器設置など新型コロナウイルスの感染防止対策も徹底。2020年度内の完成を目指し、万全の体制で施工に当たっている。
苫小牧市にある道央自動車道のICは苫小牧東、西の2カ所で、いずれも中心市街地から離れている。このため、IC2カ所の間にフルジャンクションICを新設する苫小牧中央インター線(アクセス道路)を、16年度に新規事業化。総事業費に約30億円を見込み、苫小牧港などへのアクセスを強化し交通ネットワークの充実を図る。
ICに合わせて整備するアクセス道路は、IC北東側にある国道276号から南西の道央道までを接続するルート。施工延長は最長部分で1・2㌔となる。
道と東日本高速道路の施工区分は、道が道央道の北側に整備するアクセス道路とランプ橋2橋、東日本高速道路が南側ランプ橋2橋を担う。
このうち室蘭建管発注の苫小牧中央インター線仮称交付金改築その2国債を請け負う勝幸辰建設・タカハタ建設共同体では、土砂の掘削・搬出、排水などを進めている。同共同体は、事故防止に向けた従来の安全対策はもちろん、新型コロナウイルスの流行を受け、感染防止対策にも力を入れる。
3密を避けた打ち合わせのほか、資材発注は電話・メールを使用し、毎朝の作業員による朝礼も現場の広い場所で実施している。また、現場事務所にはデスクごとにビニールシートを設け、飛沫(ひまつ)感染を防止。除菌グッズ、検温器も設置するなど万全の対策を取る。
現場代理人を務める勝幸辰建設の栗中大さんは「毎日の安全確認や重機災害の防止などゼロ災害で現場を終わらせる」と意気込んでいる。
(北海道建設新聞2020年6月13日付11面より)